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解体コラム

解体工事にかかる期間の目安は?長引かせないためのポイントも解説

家を解体することになったとき、工事にどのくらい期間がかかるのか気になりますよね。住宅を建て替える場合は、解体期間を把握しておかなければ新築の着工日が決められません。また解体工事はさまざまな影響で延期になる可能性があるので、事前に原因を排除しておくことも大切です。

そこで今回は、解体業者の選定から工事完了までにかかる期間や、工事を長引かせないためのポイントを詳しく解説します。

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解体工事にかかる期間の目安

解体工事の下準備から工事完了までにかかる期間は、一般的な25坪程度の木造住宅であれば2ヶ月半〜3ヶ月程度が目安です。

ここでは、下準備と解体工事(構造別)の期間を詳しく解説します。

解体工事前にかかる期間【下準備】

解体工事前の下準備にはおおよそ1〜2ヶ月かかります。準備内容ごとに、どのくらい期間が必要なのかを詳しく解説します。

解体業者の選定(1ヶ月)

よい解体業者を選ぶためには2〜3社ほど相見積もりを取るのが理想的です。

見積もりに時間がかかる可能性があるため、業者探しから選定までに1ヶ月ほど期間を設けておくと安心です。インターネットなどで業者を探すのに1週間、現地調査に1週間、見積もりが届くまでに3日ほどかかると想定します。複数業者の見積もりが揃ったら、1週間ほどかけてじっくり選定しましょう。

不用品の処分・害虫駆除(2週間)

家に残っている不用品の処分や、害虫や害獣を駆除する作業には2週間ほど必要です。不用品の処分は解体業者に依頼することもできますが、自分で粗大ゴミやリサイクルに出す方が安く済みます。また、害虫や害獣が住み着いていた場合、近隣に逃げ込む可能性があるので、くん煙剤や駆除エサ剤などを使って退治しておく必要があります。

解体工事の手続き(2週間)

解体工事に必要な手続きのほとんどは業者に代行してもらえますが、申請漏れがないか確認する期間を設けておきましょう。未申請のまま工事を始めてしまうと、発注者に罰金が課されるケースもあるため注意が必要です。

手続きには、以下のようなものがあります。

  • 建築物除却届
  • 建設リサイクル法に関する届出
  • ライフラインの解約
  • 道路使用許可申請
  • 特定粉じん排出等作業実施届

電気、ガス、水道などのライフラインは、工事の2週間前くらいまでに解約手続きを済ませておくと安心です。ただし、水道は解体工事で掃除やホコリの飛散防止に利用する可能性があるので、解体業者に相談してから解約しましょう。

近隣挨拶(1週間〜10日間)

解体工事の1週間〜10日前までに近隣挨拶を行います。手土産や挨拶状などの準備や、不在の場合を想定して、スケジュールには余裕を持ちましょう。

解体工事にかかる期間【構造別】

解体工事にかかる期間目安を坪数と構造別に解説します。

木造

木造住宅は重機で壊しやすいので、ほかの構造に比べて解体にかかる期間は短めです。坪数ごとの工事期間は、以下の表を参考にしてください。

建物の坪数解体工事にかかる期間の目安
25坪3〜10日
50坪6〜14日

なお、平家と二階建てでは、足場を設置しなくてもいい平家の方が工期が短い傾向があります。

鉄骨造(S造)

鉄骨造は、梁(はり)や柱などに鉄骨を使用しているため、骨組みの解体に時間がかかりやすいです。

建物の坪数解体工事にかかる期間の目安
25坪10〜20日
50坪10〜30日

鉄筋コンクリート(RC造)

鉄筋コンクリートは、梁(はり)や柱、外壁が鉄筋とコンクリートで造られている建物のことです。建物が頑丈にできているので、木造や鉄骨造(S造)よりも解体に時間がかかります。

建物の坪数解体工事にかかる期間の目安
25坪14日以上
50坪15〜45日

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)

鉄骨鉄筋コンクリートは、鉄骨造(S造)と鉄筋コンクリート(RC造)を併せ持つ頑丈な建物です。鉄筋コンクリート(RC造)よりも耐久性に優れ、大型のビルやマンションに多く用いられています。

建物の坪数解体工事にかかる期間の目安
25坪
50坪30〜50日

解体工事期間が長くなる原因

解体工事は、構造以外にも工事期間が長くなってしまう原因があります。ここでは、解体工事が長引く原因を解説します。

築年数が古い

築年数が50年以上などの古い建物は、工事中に倒壊しないよう注意を払いながら作業する必要があるため、解体に時間がかかります。また、瓦屋根を使用している住宅では、騒音や粉じんの飛散防止が必要となるため、工期が5日ほど長引きます。

築年数が古い住宅では、建材にアスベストが含まれている可能性が高いです。アスベストが含まれていると特別な措置が必要となるため、工期は大幅に延びるでしょう。

道路や敷地が狭くて重機が入れない

解体する建物の敷地や周辺道路が狭いと、重機やトラックが入れない可能性があります。重機が使えなければ、手作業での解体になるため工期が長くなります。

地中埋設物が見つかる

解体工事中に、土の中から建物の基礎やコンクリート片、浄化槽、ゴミなどの埋設物が見つかると作業が一時中断してしまうことがあります。小さい埋設物であればさほど影響はありませんが、井戸のように大きなものが発見されると工期は長引きやすいです。

悪天候が続く

雨や台風、積雪などの悪天候が続くと、解体工事が進まず長引きます。多少の雨であれば作業を行うこともありますが、地盤がゆるんで重機を動かせない場合や、作業員に危険が及ぶ場合は中断せざるを得ません。また雪が積もってしまうと、作業員が除雪作業に追われて解体作業に着手できないケースもあります。

近隣住民からクレームが入る

解体工事による騒音や振動、粉じんなどで近隣住民からクレームが入ると、作業を中断して対応しなければいけません。通常、解体業者はできる限り近隣に配慮しながら作業を進めてくれますが、それでもトラブルに発展してしまうことがあります。トラブルが解決するまで重機が使えないケースもあり、手作業で解体することになれば工期は大幅に長引いてしまいます。

建物内の不用品が多い

建物内に家電や家具などの不用品が残っている場合、搬出と処分が必要になります。不用品が多いほど撤去に時間がかかり、その分解体工事期間が延びてしまう原因になります。

解体工事期間を長引かせないためのポイント

解体工事期間が延びてしまうと近隣へ迷惑がかかるだけでなく、工事費用が高くなってしまう可能性があります。解体工事を長引かせないためにもポイントを押さえて、スムーズに工事を進めましょう。

1:現地調査を依頼する

解体工事前の現地調査は業者に依頼し、住宅設備や周辺環境なども含めた見積もりを作成してもらいましょう。現地調査を行わないと、工事開始後に足場仮設を計画したり、手作業での解体が必要となったりなど、予定外の工事が増えてしまうからです。重機が使用できるかなど工期に大きな影響を与えるものは、必ず確認しておきましょう。

2:建物内の不用品を処分しておく

建物内に残っている家電や家具は、不用品回収業者や粗大ごみ回収などを利用して工事前に処分しておきましょう。手間はかかりますが、解体業者に依頼するよりも費用が安く、解体工事もスムーズに進みます。

3:天候が安定している時期を選ぶ

解体工事を長引かせないためには、天候が安定している時期を選ぶことも大切です。具体的には、以下の時期を避けて依頼するようにしましょう。

  • 6月~7月(梅雨の時期)
  • 9月~10月(台風の時期)
  • 12月~2月(大雪が多い時期)

4:近隣住民に配慮する

住民からのクレームが入るのを防ぐためには、近隣への配慮を怠らないようにしましょう。まずは工事中の騒音や振動、粉じんの飛散に細心の注意を払ってくれる解体業者を選ぶことが重要です。また工事前にきちんと近隣挨拶を行うことで、大きなトラブルに発展しにくくなるでしょう。

近隣挨拶の重要性や挨拶のタイミングは、こちらの記事で詳しく解説しています。

解体工事前の近隣挨拶は重要!挨拶のタイミングや範囲、手土産についても解説

5:工事進捗を確認する

解体工事は業者任せにせず、定期的に進捗状況を確認しましょう。業者側の一方的な事情で工事が遅れることもあるので、発注者として見守る姿勢が大切です。解体業者と頻繁にコミュニケーションを取っておくことで、工事の遅れや小さなトラブルなどの情報が入りやすくなるメリットもあります。

解体工事の流れと確認するべきポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

解体工事の流れをプロが解説!手順や必要な申請についても説明します

まとめ

家の解体をスムーズに行うためにも、下準備から工事完了までにかかる期間の目安を知ることが大切です。家の構造にもよりますが、工事完了希望日の3ヶ月前から準備を始められるようにしましょう。ただし、悪天候やトラブルなどで工事が予定通りに進まない可能性もあります。解体工事をスムーズに進めるには、長引く原因をできる限り排除しておくことも重要です。

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Writer この記事を書いた人

菊池 哲也 株式会社ACTIVEの代表取締役

岡山県生まれ、岡山在住。解体工事は年間300件以上、アスベスト調査除去も行う解体工事のプロフェッショナルです。創業から30年以上培ってきた豊富な知識と経験で、迅速かつ安心安全でクオリティの高い施工を行っています。岡山で解体工事のことならお気軽にご相談ください。

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