アスベストの解体工事を検討していると、補助金が活用できるのか気になる人は多いのではないでしょうか。なかには、補助金の概要や交付までの流れがわからず、上手く活用できるか不安を抱えている人もいるでしょう。
そこで今回は、アスベスト解体工事に使える補助金制度の概要や交付の流れを解説します。アスベスト解体費用の相場や工事費を抑える方法も解説しているので、費用面に不安を抱えている人も、ぜひ参考にしてみてください。
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アスベストの解体工事に補助金が使えるかは自治体によって異なる
国土交通省は、アスベスト調査・除去工事に対して補助金制度を設けています。この補助金は、自治体経由で支給されるため、解体する建物を管轄する自治体が補助金制度を設けていなければ、利用することができません。なかには、補助金制度を設けていない自治体もあるので、事前にホームページや窓口で確認しておきましょう。
アスベストの解体工事に関する補助金制度
アスベストに関する補助金には、分析調査と除去工事のいずれかを対象とするものがあります。それぞれの補助金制度を詳しく解説します。
アスベスト分析調査の補助金制度
国土交通省では、建物のアスベスト調査や分析に対する補助金を設けており、補助金制度に対応している自治体であれば交付が受けられます。なお、すべての工事が補助対象になるわけではなく、吹付けアスベストとアスベスト含有吹付けロックウールが対象となります。
国の補助金の限度額は、原則25万円/棟に設定されていますが、実際に支払われる補助金額は自治体によって異なるので注意が必要です。
岡山市では、アスベスト含有の恐れがある民間建築物の調査1ヶ所につき6万円、5ヶ所以上であれば25万円を上限に支給されます。詳しくは、岡山市のホームページを確認しましょう。
アスベスト除去工事の補助金制度
補助金制度を導入している自治体で、アスベスト除去工事や囲い込み、封じ込めを実施する場合は、補助金の交付が受けられる可能性があります。補助金の対象となるのは、アスベスト分析調査の補助金制度と同様に、吹付けアスベストとアスベスト含有吹付けロックウールです。
岡山市では1,000万円を上限に、工事費用の3分の2が支給されます。詳しくは、岡山市のホームページを確認しましょう。
アスベストの解体工事費用の相場
建物の解体工事をする際は、事前にアスベストの調査や分析が必要となります。アスベストの事前調査にかかる費用は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
事前調査(図面調査・現場調査) | 1万~3万円 |
分析調査(定性分析・定量分析) | 2万~5万円 |
調査報告書の作成 | 3万~6万円 |
上記一式セットの場合 | 8万~15万円 |
アスベストの除去工事にかかる費用は、アスベストの処理面積に応じて、以下のように異なります。
アスベスト処理面積 | 費用(1㎡あたり) |
300㎡以下 | 2万~8.5万円 |
300~1,000㎡ | 1.5万~4.5万円 |
1,000㎡以上 | 1万~3万円 |
アスベストの事前調査や除去工事は、依頼先や建物の大きさ、エリアによって異なるので、事前に問い合わせるのがおすすめです。
アスベスト解体工事の費用を抑える方法
アスベスト解体工事の費用は、補助金の活用以外にも安く抑える方法があります。ここでは、アスベスト解体工事の費用を抑える方法を解説します。
複数の業者に見積もり依頼をする
複数業者の見積書を比較することで、納得のいく金額で依頼できる業者を見つけやすくなります。アスベスト解体工事の費用相場も把握できるので、見積金額が高すぎたり安すぎたりする業者を判断できるようになるでしょう。
例えば、見積金額が安すぎる業者は、アスベスト専用保護具を使いまわしたり、必要な工程を省略したりする可能性があります。このようなリスクを受けないためにも、見積金額が高すぎる業者だけでなく、安すぎる業者への依頼も避けるようにしましょう。
アスベスト工事の実績が豊富にある業者に依頼する
アスベストの事前調査や解体工事の実績が少ない業者は、効率的に作業を進められず、人手や時間を要するケースがあるので、工事費用が高くなる傾向があります。一方、実績が豊富にある業者であれば、事前調査や解体工事をスムーズに進めてくれるだけでなく、補助金制度を熟知しているケースも多いでしょう。
分析調査から除去工事まで一貫して依頼できる業者を選ぶと、工事や書類作成の効率がよくなるため、工事費用を安く抑えられる可能性があります。解体業者の実績を調べる際は、ホームページで資格保有者や施工事例を確認しておくのがおすすめです。
アスベストの解体工事に補助金を使う際の注意点
アスベストの解体工事に補助金は、自治体によって受給要件や補助金額が異なったり、補助金が受け取れなかったりするケースがあります。ここでは、アスベストの解体工事に補助金を使う際の注意点を解説します。
自治体によって受給要件や補助金額が異なる
補助金の受給要件や補助内容、金額は自治体によって異なるため、活用する前にどのような制度であるのかを確認しておくことが大切です。
例えば、岡山市では1,000万円を上限に、アスベスト除去工事にかかった費用の3分の1が支給されます。一方、広島市では補助金の上限が100万円に設定され、工事費用の2分の1までが支給額となっています。
補助金制度を活用するためにも、自治体のホームページや窓口でどのような補助金が受けられるのかを確認しておきましょう。
予算上限に達すると補助金を受け取れない場合がある
補助金制度は、予算に達すると応募期間中でも募集が締め切られるのが一般的です。そのため、申請タイミングによっては、補助を受けられない可能性があります。募集状況を小まめにチェックし、応募期間に余裕があっても、可能な限り早めに申請するのがよいでしょう。
解体業者に依頼したあとは申請できない
アスベスト解体工事を業者に依頼したあとは、原則として補助金の申請ができなくなってしまいます。補助金を受けられるかによって解体費用の負担が大きく変わるので、業者に依頼する前に自治体へ相談しておきましょう。
また、解体業者と契約する前に補助金制度を利用したいことを伝えておくのも一つの手段です。アスベスト解体の補助金交付までの流れ
アスベスト工事の補助金をスムーズに受け取るには、申請から交付までの流れを把握しておくことが大切です。ここからは、アスベスト解体の補助金交付までの流れを解説します。
なかには、必要書類や流れが異なる自治体もあるので、解体する家屋がある自治体のホームページや窓口で確認したうえで申請しましょう。
自治体に事前相談をする
補助金制度を利用するためには、自治体への事前相談が必要です。対象の建物の場所がわかる地図や、アスベスト調査・除去工事をする箇所の図面、現状がわかる写真を持参します。その後、書面や現地での調査を実施し、補助金制度の対象となるかを確認します。
解体業者に見積依頼をする
自治体への事前相談を終え、補助金制度の対象となることを確認したら、業者にアスベスト解体工事の見積書を作成してもらいます。この時点で契約すると補助金制度の対象外となってしまうので、契約に進まないように注意しましょう。
交付申請をする
補助金の交付申請書を準備し、解体業者の見積書や建物の登記簿、事業計画書などと合わせて提出します。自治体との事前相談で必要書類を確認し、解体業者に伝えておくと手続きがスムーズに進むでしょう。
交付審査・決定通知を受ける
補助金交付申請の内容が適正であれば、交付決定通知書が送られてきます。通知書を受け取ったあとに、工事内容を変更したり調査を中止したりする場合は、申請書を提出しなければなりません。
解体業者と契約を結ぶ
補助金の交付が決定したら、解体業者との契約に移ります。交付決定前に契約すると補助金の支給対象外となってしまうので注意しましょう。
アスベストの解体工事を実施する
業者との契約後に、アスベスト解体工事を実施します。工事完了までの期限を設けている自治体もあるので、可能な限り早めに着手し、期限内に終わるように進めましょう。
自治体に完了報告をする
解体工事が完了したら、以下の書類と合わせて、30日以内に完了報告書を提出します。
- 施工業者との契約書の写し
- 請求書
- 施工写真
- アスベスト除去工事後のアスベスト粉じん濃度の測定結果報告書 など
完了報告の必要書類は、自治体によって異なる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
補助金確定通知書を受け取る
自治体が完了報告書を確認し、記載内容が適正であれば、申請者に補助金確定通知書が届きます。補助金を受け取るためには、請求書の提出が必要となります。
自治体に補助金交付請求書を提出して補助金を受け取る
自治体に対し、補助金交付請求書を提出します。請求書に記入した口座に補助金が振り込まれます。
まとめ
アスベストの解体工事に使える補助金制度は、自治体によって要件や補助金額が異なります。業者との契約後の申請は補助金の対象外となる場合があるので、事前に自治体のホームページや窓口で確認しておくのがおすすめです。