「団地の解体はどのようにして行われるの?」「団地の解体の費用相場は?」など、団地の解体について疑問を持つ方もいるでしょう。今回は、団地の解体の流れや費用相場、必要な届出などを分かりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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団地の解体工事をする流れ
団地の解体は、基本的には一軒家の解体と同じ流れで行われます。違いとして、団地の解体工事は、一軒家の解体よりも工事の規模が大きくなることを頭に入れておくとよいでしょう。ここでは、解体業者探しから、実際に工事が始まるまでの流れを見ていきます。
解体業者探し
まず、団地の解体工事を安心して任せられる業者を探します。業者を探す時には、過去に団地などの大型建物の工事実績があるかをチェックするとよいでしょう。業者によっては、一軒家の解体を得意としており、大型建物には不慣れなケースもあります。また、団地の解体に必要な「建設業の許可」を持っているかどうかも確認しておきましょう。
入居者への説明やライフラインの停止
解体業者を探すのと同時に、解体を行う旨を入居者へ説明しましょう。また、水道・ガス・電気などのライフラインを停止しなければなりません。特に電気は、そのままにしておくと工事中の感電や、重機に配線が巻き込まれるなど大きな事故に繋がる可能性もあります。電気を停止するだけではなく、配線や電気設備もすべて撤去が必要なため、入居者にしっかり伝えるようにしましょう。
現地調査
解体業者の候補が見つかったら、実際に現地を調査してもらいましょう。現地調査では、構造や外壁の素材のチェック等、専門的な視点で工事に必要な情報を確認してくれます。見積りの作成や重機の搬入経路の確保など、双方が納得し、安全に工事を行うために必要な調査です。
解体業者の決定
現地調査を終えて見積りが届いたら、費用や工期をしっかり確認しましょう。分からない項目や疑問点は遠慮せずに質問することで、契約後のトラブルを防げます。また、複数の業者の見積りを見比べて、納得のいく業者と契約を結びましょう。解体業者との契約は、工事が始まる1か月前を目安に結ぶのがおすすめです。
近隣挨拶
契約締結によって解体工事の工期や時間帯が分かったら、近隣へ挨拶を行いましょう。解体工事では、騒音や振動、粉塵などによって近隣住民にストレスを与えてしまうことがあります。工事を行う期間や時間帯などをあらかじめ説明しておくことで、工事開始後のクレームやトラブルを防げるでしょう。
解体工事
近隣への挨拶が終了したら、解体工事に取り掛かります。解体工事が始まったら、基本的に施主は工事が終わるのを見届けるのみです。解体業者からの進捗報告によって、工事が問題なく進んでいるか把握できるでしょう。工事が無事に完了すれば、業者から完了報告を受けて工事終了となります。
必要な届出の提出
解体工事が終了したら「建物滅失登記」を行いましょう。建物滅失登記は、解体によって建物がなくなったことを登記する手続きです。解体後1か月以内に登記を行わなければ、10万円以下の罰金に処されるケースもあります。自身での手続きが難しい場合は、土地家屋調査士への委任も可能です。
団地の解体工事に関係する届出
団地の解体工事には、先述した「建物滅失登記」以外にも必要な届出や申請があります。基本的には解体業者側が行いますが、施主側もきちんと把握し、手続きを促す必要があるでしょう。届出や申請を怠ると、最悪の場合、工事が中止になるケースもあります。
特定建設作業届
「特定建設作業」とは、著しく騒音や振動が発生する工事のことです。団地の解体工事では、重機を使って作業をするため、特定建設作業に当てはまるでしょう。この場合、作業開始の7日前までに、市町村に届出をする必要があります。見取り図や工程表などを提出し、許可が下りれば工事が可能です。
建設リサイクル法の届出
「建設リサイクル法」は、80㎡以上建物の解体や、工事代金が500万円を超える時に必要な届出です。団地の解体の場合、どちらの条件にも当てはまるケースがほとんどでしょう。もし届出を行わずに工事を行った場合、解体業者だけではなく施主も罰せられる可能性があります。業者がきちんと届出を行っているか随時確認しましょう。
建物滅失登記
先述したように、解体工事が終了したら「建物滅失登記」を行います。建物を解体したら、該当する建物の登記簿を閉鎖しなければなりません。解体後1か月以内に管轄の法務局にて申請が必要なため、忘れないように注意しましょう。
構造別|団地の解体工事にかかる期間目安
続いては、団地の解体工事にかかる期間を見ていきましょう。団地の解体工事の期間は、建物の構造によって差が出てきます。おおよその目安をチェックし、解体工事に関するスケジュールを確認してください。
鉄骨造
鉄骨造の工期目安は、100坪程の建物の場合は20日〜30日、300坪程の場合は40日〜50日と考えるとよいでしょう。鉄骨造は、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造に比べると、やや短期間で終了するケースが多いです。
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造の工期目安は、100坪程の建物で30日〜40日、500坪程で70日〜80日と考えるとよいでしょう。鉄骨造よりも頑丈な造りのため、その分解体にも時間がかかります。最短でも1か月はかかることが多いため、余裕を持って手続きや解体業者探しを行いましょう。
鉄骨鉄筋コンクリート
鉄骨鉄筋コンクリートの工期目安は、100坪程の建物で60日〜80日、500坪程で90日〜120日とかなり長期です。鉄筋コンクリートよりも更に頑丈な構造のため、解体にも時間がかかってしまうでしょう。希望の解体完了日がある場合は、工事が延長することも考慮して早めに準備をする必要があります。
団地の解体工事にかかる費用相場
では、団地の解体工事にかかる費用の相場はどのくらいなのでしょうか。団地の解体工事は、一軒家の解体工事と同じく、大きさや構造、立地などによって上下します。ここでは、構造ごとの一坪単位の値段を基準に、費用相場を見ていきましょう。
鉄骨造
鉄骨造の場合は、一坪3万5000円目安に費用相場を計算するとよいでしょう。鉄骨造は鉄筋コンクリート造や、鉄骨鉄筋コンクリート造に比べてやや安い単価となっていますが、坪数によっては1000万円を超えることも少なくありません。
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造の場合は、一坪4万5000円を目安に費用相場を計算するとよいでしょう。また、もし建物にアスベストが使用されていた場合には、除去や廃棄に追加費用が必要なケースもあります。アスベストが使用禁止となった1975年より前に建物が建てられている場合は、注意が必要です。
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は、一坪6万円を目安に費用相場を計算するとよいでしょう。鉄骨鉄筋コンクリート造は、頑丈さが特徴のため、解体に時間がかかることから費用も高くなる傾向にあります。予算と費用相場のバランスを考えて、団地の解体工事を検討しましょう。
団地の解体費用を抑えるための3つのポイント
団地の解体を検討しているものの、費用面が心配という方も多いでしょう。少しでも費用を抑えて、負担を減らしたいというのも当然です。ここでは、団地の解体費用を抑える3つのポイントをご紹介します。
相見積もりを行う
見積もりを行う時には、複数の解体業者に見積もりを依頼をすることをおすすめします。他社と比較することで、より安く解体工事を行ってくれる業者を選べるでしょう。また、値段だけではなく、過去の実績や知識、施主への対応なども比較することで、より安心して気持ちよく任せられる業者選びにも繋がります。
仲介業者は利用しない
工務店やハウスメーカーなどの仲介業者に依頼して解体業者を探すと、仲介手数料を請求されるケースが多いです。手数料は工事代金の10%〜30%と言われており、施主にとって大きな負担となってしまうでしょう。費用を少しでも減らすためには、解体業者と直接契約を結ぶのがおすすめです。
図面を共有する
手元に団地の図面がある場合は、見積もりの時に解体業者に共有するのがおすすめです。解体業者は、構造や敷地面積などで費用を計算しますが、現地調査で判断できない部分も多いです。図面を提供すれば、より詳しく正確な金額計算が行えるはずです。その他にも、見積もりの参考になりそうな資料があれば、一緒に提出しておくとよいでしょう。
団地の建て替えを行うメリット・デメリット
団地を解体したあとに、新たに団地やマンションを建てることもあるでしょう。では、団地の建て替えにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。良い点と悪い点を両方確認し、慎重に建て替えを検討してください。
メリット1:倒壊のリスクが下がる
老朽化が原因で建て替えを行った場合は、倒壊のリスクが減って入居者の安心に繋がるでしょう。工事内容によっては建物の耐久性が高まり、破損のリスクも減らせます。
メリット2:町の活性化が期待できる
見た目や設備が一新され入居希望者が増えれば、町全体の活性化も期待できます。新しい店や公園ができたり、「人が集まる町」と行政に認識されれば、道や橋の補強など、より住みやすい町へと進化するきっかけとなる可能性もあるでしょう。
デメリット1:費用がかなりかかる
団地の建て替えには、解体工事と建設工事によって費用がかなりかかってしまいます。施主は、入居者の引っ越し費用なども負担しなければならないケースもあり、費用面の不安からなかなか建て替えに踏み切れない人も多いでしょう。
まとめ
団地の解体工事は建物の構造によって費用相場が上下し、約1000万円〜2000万円、規模によってはそれ以上になる可能性もあります。解体費用を少しでも抑えるには、複数の業者に見積もりを依頼したり、仲介業者を利用せず直接解体業者と契約するなど工夫が必要です。そして、依頼する解体業者が決まったら、きちんと必要な届出を行いましょう。入居者、近隣住民、そして解体業者とトラブルなく工事を終えられるよう、事前の確認や挨拶をしっかり行うことが大切です。