解体工事を控えている方のなかには、建物内に残っているものをどう処分したらいいのか悩んでいる方が多いのではないでしょうか。解体する建物に残っている不要品は「残置物」と呼ばれ、業者に廃棄してもらうことも可能です。ただし、廃棄に追加費用がかかるので、費用相場を踏まえたうえで、処分方法を検討する必要があります。
この記事では、残置物の処分費用や処分方法を詳しく解説します。業者に依頼するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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解体工事における残置物とは?
残置物とは、解体する建物の所有者が残した廃棄物のことです。家具や家電、食器、本、日用品といった、すべての不用品が残置物に該当します。
残置物は業者に依頼して撤去してもらうことも可能ですが、別途費用がかかります。解体費用が高くなり、解体工事の日数が延びる可能性もあるので、できるだけ自分で処分することがおすすめです。
同じ残置物でも誰が処分するかで扱いが変わる
残置物は、誰が処分するかで扱いが変わります。自分で処分する場合は一般廃棄物となり、解体業者が処分すると産業廃棄物として扱われます。
一般廃棄物は、日常生活で出るゴミと同じように処分できるため、大きな費用はかかりません。一方で産業廃棄物は、廃棄物処理法に沿って決められた方法で廃棄する必要があるので、処分費用が高くなります。
解体工事の際に残置物があるとどうなる?
解体工事をする建物に残置物があると、解体工事前に処分しなければなりません。解体業者に処分を任せると、処分費用がかかるだけでなく、搬出や運搬などに人件費がかかるので、解体費用も高くなってしまいます。また、費用の問題だけでなく、工期が延びるケースも少なくありません。
解体工事が始まる前に自分で処分しておけば、一般廃棄物となるため大きな費用はかからず、解体工事をスムーズに始められるでしょう。
残置物の種類は大きく分けて4つ
残置物の種類は大きく分けて、以下の4つに分類できます。
- 日用品
- パソコン
- 家電4品目
- 粗大ゴミ
ここでは、どのようなものを指すかを説明します。具体的な処分方法は「残置物を自分で処分する方法」で詳しく解説しています。
日用品
日用品は、燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミなどが該当します。不要になった日用品は、各地域のゴミ収集日に処分できますが、分別に手間がかかったり、量が多かったりすると処分が難しくなり、残置物になってしまいます。
パソコン
パソコンは燃えるゴミや燃えないゴミ、粗大ゴミとして処分できません。処分方法がわからなかったり、処分を後回しにしたりすることで、残置物になってしまうことが考えられます。
なお、ケーブルやプリンターなどの周辺機器は、日用品や粗大ゴミとして処分が可能です。
家電4品目
家電4品目とは、エアコン、テレビ、冷蔵庫(冷凍庫)、洗濯機(衣類乾燥機)の4つを指します。これらは家電リサイクル法により適切に処分することが求められており、粗大ゴミとして処分することができません。
粗大ゴミ
タンスや机、椅子、衣装ケースといった大型家具と、家電4品目に該当しない大きな家電は粗大ゴミになります。住んでいる地域の規定に沿って処分が必要ですが、手続きや自宅外に持ち出す作業に手間がかかるので、残置物となるケースが多いです。
残置物は可能なら自分で処分するのがおすすめ!
残置物は、解体業者に処分してもらうよりも、解体前に自分で処分したほうが、処分費用を抑えられ、その後の解体作業もスムーズに進みます。自分で処分すれば一般廃棄物扱いとなるため、少ない費用で処分が可能です。
しかし、残置物の種類ごとの処分方法がわからず、業者に任せたくなる方もいるでしょう。次の章では、残置物を自分で処分する方法を詳しく解説します。
残置物を自分で処分する方法
ここでは、以下の代表的な残置物の処分方法を詳しく解説します。
- 日用品
- パソコン
- 家電4品目の処分方法
- 粗大ゴミ
日用品の処分方法
日用品は以下4つの方法で処分できます。
- 普通ゴミで捨てる
- リサイクルショップで売る
- フリマアプリやネットオークションで売る
普通ゴミで廃棄する場合は、自治体で定められた分別方法に従いましょう。
日用品の種類によっては、フリマアプリやネットオークション、リサイクルショップで売ることで臨時収入を得られるかもしれません。多少の手間はかかりますが、臨時収入を得たい方や、ゴミとして捨てることに抵抗がある方は、売るという選択肢も検討してみましょう。
パソコンの処分方法
デスクトップパソコンやノートパソコン、ディスプレイは普通ゴミや粗大ゴミとしては処分できません。以下の企業や店舗などに回収や買取をしてもらいましょう。
- 中古買取店・リユース企業
- 家電量販店・メーカー
- 自治体
- 産業廃棄物処理業者
- オークション
なお、スキャナーやプリンターなどの周辺機器は、粗大ゴミとして処分できます。
PCリサイクルマークの確認もしておきましょう
PCリサイクルマークがあるパソコンは、メーカーに無料で引き取ってもらえます。
PCリサイクルマークは、パソコンの説明書にシールが同封されているケースもあります。シールを紛失していても、メーカーが送付してくれる場合があるので、見当たらなければメーカーに問い合わせてみましょう。
家電4品目の処分方法
家電4品目は製造元メーカーによって処分に必要なリサイクル料金が異なります。それぞれの処分費用相場を見ていきましょう。
家電の修理 | リサイクル料金 |
エアコン | 972円〜 |
テレビ | ブラウン管(15型以下):1,296円〜ブラウン管(16型以上):2,372円〜液晶・プラズマ(15型以下):1,836円〜液晶・プラズマ(16型以上):2,916円〜 |
冷蔵庫(冷凍庫) | 170L以下:3,672円〜171L以上:4,644円〜 |
洗濯機(衣類乾燥機) | 2,484円 |
参考:経済産業省
これに加えて、小売業者が設定する収集・運搬料金がかかることを認識しておきましょう。
粗大ゴミの処分方法
粗大ゴミの処分方法には、以下の選択肢があります。
- 自治体に回収してもらう
- 自分でゴミ処理場に持ち込む
- 不用品回収業者に依頼する
- リサイクルショップに買取に出す
自治体に回収してもらう場合は、自治体の粗大ゴミ受付センターに申し込み、ゴミ処理券を購入のうえ、指定日に回収場所に出しましょう。
なお、残置物の種類によってはリサイクルショップが買い取ってくれるので、状態を確認したうえで処分するか、買取に出すかを検討しましょう。
解体工事における残置物の処分費用相場
解体工事における残置物の処分費用は業者ごとに異なります。部屋数ごとの費用相場は、以下の通りです。
部屋の広さ | 費用相場 |
1部屋(4平方メートル) | 3〜6万円程度 |
2部屋(8平方メートル) | 6〜12円程度 |
3部屋(12平方メートル) | 9〜18円程度 |
4部屋(16平方メートル) | 10〜22万円程度 |
5部屋(20平方メートル) | 12〜30万円程度 |
6部屋(24平方メートル) | 20〜50万円程度 |
上表のように部屋数や広さで費用が変わり、残置物の量や建物の環境によっても費用が異なります。例えば、エレベーターのないビルやマンション、窓やベランダからの搬出が必要となる場合は、費用が高くなる傾向があります。
処分費用を抑えたいときは、できるだけ自分で処分するか、処分と買取を同時に行っている業者に依頼することも検討してみましょう。
業者に残置物の撤去を依頼する際の流れ
残置物の処分を業者に依頼する際には、以下の流れで行われます。
- 業者と打ち合わせ
- 残置物の仕分け作業
- 残置物の搬出
- 業者による処分
1. 業者と打ち合わせ
まずは業者との打ち合わせで、解体する建物の中にある残置物を確認します。保管が必要なものや、大切なものが残っていないか、改めてチェックしておきましょう。
2. 残置物の仕分け作業
続いて、残置物を木、廃プラスチック、紙類、混載ゴミなどに分別する仕分け作業を行います。廃棄処分する不用品であっても、きちんと分別して適切に処分することが重要です。
3. 残置物の搬出
仕分け作業が終わったら、分別した建物の中から残置物をすべて搬出します。必要な家具や家電が搬出されていないかを確認しておきましょう。
4. 業者による処分
残置物の搬出後は、処分業者に廃棄を依頼しましょう。なお、残置物の運搬や処分をするには、産業廃棄物処理業の許可が必要となるので、解体業者が許可を保有しているかを確認しておくとよいでしょう。
処分と買取をしている業者に依頼すると、状態がよい残置物をその場で買い取ってもらえるので、処分費用を抑えたい方におすすめです。
まとめ
解体する建物にある残置物は、自分で処分することで解体費用を安く抑えられ、工事をスムーズに進められます。可能であれば、解体工事が始まるまでに残置物の処分を進めておきましょう。
時間がない場合や体力的に難しい場合は、簡単に捨てられるものだけ処分しておくのもおすすめです。