「相続を受けたのはいいけれど、空き家のまま放置してしまっている……」こんな悩みを抱えていませんか?空き家は、放置するにも解体するにも大きな費用がかかるため決断が難しいですよね。そんな悩みを解決するために、この記事では「空き家の解体費用がない場合の対処法」や「費用を安く抑えるポイント」を紹介します。さまざまな選択肢を知り、自分にとって最適な方法を選びましょう。
解体のことなら、どんな些細なことでもご相談ください
アクティブは岡山で
圧倒的な実績と経験を誇る地域No.1の解体業者です。
建物解体工事から内装解体工事、アスベスト調査・除去まで安心してお任せください。
空き家の解体をしたいけど費用がない場合の対処法
まずは空き家の解体費用がない場合の対処法を4つ紹介します。
古家付きの土地として売却する
空き家を解体せずに「古家付きの土地」として売却する方法です。空き家がまだ住める状態であれば買主が見つかりやすく、解体費用をかけずに売却できるのがメリットです。しかし住める状態でない場合は、解体費用を加味した値下げが必要になります。
売却した後に解体を行う
先に空き家を売却し、手付金を使って土地を引き渡すまでに解体する方法です。
解体費用が足りない状況には有効的な手段ですが、買主がローンを利用している場合に金融機関が土地と建物の名義が異なると、融資を行わないケースがあります。取引をしている土地に他人名義の建物が建っているためです。このようなトラブルが考えられるため、売却時に土地と建物どちらも売主から買主へ所有権移転登記する方法が望ましいです。
金融機関のローンを利用して解体する
金融機関から借り入れた資金で空き家を解体する方法です。金融機関には、空き家の解体を目的とした「空き家解体ローン」や、さまざまな目的に利用できる「フリーローン」があります。条件がそろっている場合は、「フリーローン」よりも「空き家解体ローン」を活用したほうが金利が低くなる傾向があります。
不動産会社の買取を利用する
不動産会社の買取サービスを利用する方法もあります。不動産会社に依頼するメリットは、空き家を解体せずに買い取ってもらえることや、買主が見つかるのを待つ必要がないところです。しかし買取価格が低くなりやすいデメリットもあります。
空き家の解体費用を安く抑えるポイント
ここでは、空き家の解体費用を安く抑えるポイントを3つ紹介します。
複数の業者に見積もりを取る
複数の業者に見積もりを取って比較することで、おおよその相場がわかり、解体費用を安く
抑えられます。見積もり業者が1社の場合、相場より高い見積もりでも気づかずに依頼してしまう可能性があるためです。また不必要な費用が上乗せされないか、あわせて確認しておくと安心です。
家財や植木などを自分で処分する
家財や植木などの不用品を処分しておくと、解体費用を安く抑えられます。解体業者に不用品の処分を依頼した場合は産業廃棄物として処分され、一般の廃棄物よりも処分費用が高くなるためです。
一般廃棄物として自治体で処分する場合は原則、縦・横・高さの3辺のいずれかが30cm以上のものは粗大ごみになります。詳しくは、各自治体の規定に従いましょう。また売れそうな不用品はフリマアプリや、リサイクルショップの出張買取サービスを利用して売却すると解体費用に充てることもできるでしょう。
自治体の補助金・控除を利用する
自治体によっては、空き家の解体費用に対して補助金が用意されています。条件や補助金額などは自治体によって異なるため、空き家の所在地の自治体に確認しましょう。
また、相続によって取得した空き家を売却して得た譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる可能性があります。利用するには一定要件を満たす必要がありますが、大きな節税効果が期待できます。
空き家を解体するメリット
空き家を解体するメリットは、主に2つあります。
買い手がつきやすくなる
空き家を解体することで、買い手が見つかりやすくなるメリットがあります。一般的に「古家付きの土地」よりも「更地」のほうがニーズが高く、売れやすい傾向があるからです。そのまま住める状態の建物であれば買い手が見つかる可能性もありますが、老朽化している場合は解体したほうが売却に有利といえるでしょう。
トラブルに巻き込まれる恐れがなくなる
空き家を解体すれば、トラブルに巻き込まれる恐れがないのがメリットです。手入れをしていない空き家は、湿気やカビ、害虫による老朽化が早く、近隣住民に迷惑をかけたり怪我をさせたりする危険性が高まります。なお、怪我をさせた場合は建物の所有者が責任を負う必要があります。強風で屋根が吹き飛ぶ危険や、地震によって倒壊する恐れなど、いつトラブルが起きてもおかしくないため注意が必要です。
空き家を維持する管理費用がかからなくなる
空き家を解体することで、保険や維持に必要な管理費用がかからなくなるのもメリットです。管理費用には以下の種類があります。
- 火災保険
- 水道・光熱費
- 屋根や建物の修繕費
- 固定資産税・都市計画税(建物部分)
- 庭の雑草や樹木の整備費
解体費用が必要となりますが、空き家を解体すれば月々の負担が軽減するでしょう。
空き家を解体するデメリット
空き家を解体するデメリットは以下の2つです。
固定資産税等の軽減措置がなくなる
土地や建物には、固定資産税と都市計画税がかかりますが「建物付きの土地」には、下表の軽減措置が設けられています。したがって、住宅を解体した場合は軽減措置が受けられなくなるため、固定資産税などの負担が増えてしまう可能性があります。
区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
建物がない土地 | 課税標準の1.4% | 課税標準の0.3% |
200平方メートル以下 | 課税標準×1/6 | 課税標準×1/3 |
200平方メートル超 | 課税標準×1/3 | 課税標準×2/3 |
解体費用がかかる
建物を解体するには、解体費用がかかります。まずはどのくらいの費用がかかるのか調査し、資金を用意できるか検討してみましょう。
解体にかかる費用内訳は、こちらの記事で詳しく解説しています。
空き家を放置する危険性
解体工事に大きな費用がかかり、固定資産税の軽減措置がなくなるため、空き家の解体は先送りにされがちです。しかし、空き家の放置には以下の危険性が考えられるため、可能な限り早期の解体が良いでしょう。
- 倒壊の可能性がある
- 犯罪に使われてしまう
- 近隣の方に迷惑がかかる
空き家を放置する危険性は、こちらの記事で詳しく解説しています。
解体業者の選び方
信頼できる解体業者の選び方を紹介します。
自社で解体工事を行う業者か
解体業者には、自社で解体を行う業者と、解体を下請けに任せる仲介業者が存在します。仲介手数料の分だけ費用が高くなるため、可能な限り自社で解体を行う業者を選びましょう。
契約書や見積書が信頼できるか
工事開始前に契約書や見積書を発行してくれる場合は、信頼できる業者である可能性が高いです。契約書があれば、工事時期や工事費用、責任の所在が明確になります。追加費用が発生する場合の条件や範囲を記載してもらうことも大切なポイントです。
また見積書の明細内容は「一式」などであやふやにせず、項目ごとに詳細まで記載してくれているかも重要なポイントです。何にいくらかかるのかを明確にしていなければ、トラブルに発展してしまうケースがあるため注意しましょう。
解体許可を保有している業者か
解体工事は、解体工事業登録を受けている業者以外は行えず、一定規模以上の解体は建設業許可が必要です。そのため解体工事の見積もりを依頼するときには、登録や許可があるか提示してもらいましょう。不審な点がある場合は、各都道府県に問い合わせると、実際に登録や許可を受けている業者であるか教えてもらえます。
アスベストの事前調査を行う業者か
2022年4月から、建築物や工作物の解体・改修工事前にアスベストの有無を調査し、報告を行うことが義務化されました。事前調査を行わずに解体工事を行う業者は信頼できません。見積書に「事前調査費用」が適正に計上されているか確認しましょう。
アスベストの調査方法や見分け方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
空き家の売却をする前に知っておきたいポイント
空き家を売り出す前に「売却して良い状態か」を必ず確認しましょう。たとえば、建物が本人名義で登記されているかや、共有名義の建物であれば所有者全員の同意が取れているかなどです。
また、買主に伝えていない雨漏りや白アリなどが契約後に発覚したときは、売主が修理費用を支払う必要があります。建物が契約内容と見合っていない場合、売主は「契約不適合責任」を負う義務があるためです。後でトラブルにならないためにも「売却して良い状態か」を事前にチェックしておきましょう。
まとめ
空き家の解体費用が足りない場合の対処法には、ローン活用や売却後に解体する方法、古家付きでの売却などがあります。ほかにも、自治体の補助金や控除を活用すれば、解体費用の負担をより減らせます。また解体費用を安く抑えるためには、複数業者への見積りや不用品の自己処理も有効な手段です。古屋付きで売却するか、解体して売却するかなど、どの選択が最適か判断するには専門知識が必要です。まずは適切なアドバイスをしてくれる専門業者に相談してみましょう。