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解体コラム

アスベスト解体工事とは?建物解体の流れや費用相場、業者の選び方を解説!

アスベストの解体って想像以上に大変なことをご存知ですか?事前調査が必須になったり、2023年からは事前調査する人も特定の人材に限られるなど、アスベストの解体工事は年々厳しくなっています。

今回は、アスベストの解体工事に必要な知識、解体の流れ、費用の相場、選び方などを解説します。

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アスベストとはどういうもの?

アスベストとは?

アスベスト(石綿)は、繊維状けい酸塩鉱物の総称で「せきめん」や「いしわた」とも呼ばれています。

以下の特徴があり、建材として優秀で一気に普及しました。

  • 高温に強い
  • 柔軟性が高い
  • 磨耗に強い
  • 薬品に強い
  • 電気を通しづらい
  • 安価

ですが、健康被害の影響が問題視され、建材としての利用が原則禁止となりました。

アスベストの存在自体は問題ではありませんが下記の項目が「労働安全衛生法」や「大気汚染防止法」などの法律に抵触しており、建材として利用が禁止され、解体工事にも細心の注意を払うことが義務付けられました。

  • 解体時に飛び散る
  • 解体時に作業員や近隣の住民が吸い込む

もし、正しい解体方法が実施されなかった場合は、3か月以下の懲役又は30万円以下の罰金を課されるなど、ルールも厳しくなっています。

アスベストを吸い込むと健康被害の原因になる

アスベストを吸い込むことにより以下のような病気の原因になります。

  • アスベスト(石綿)肺
  • 肺がん
  • 悪性中皮腫

石綿は丈夫で変化しにくいため、吸い込んで肺の中に入ると組織に刺さり、長く滞留して15年~40年の潜伏期間を経て、肺の線維化、肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こす可能性があります。

アスベストの3つの危険レベル

同じアスベストにも3つの危険レベルに分かれています。発じん性とは、「粉塵の発生率」です。発じん性が高ければ高いほど、解体作業中に飛び散りやすいというイメージが近いでしょう。

飛び散りやすいと近隣住民はアスベストを吸い込んでしまうリスクが高まり、健康に大きな影響を与えかねません。そのため、3つのレベルにあわせて「封じ込め工法」とよばれる、薬を使ってアスベストを密封する方法や、「囲い込み工法」と呼ばれる非アスベストの板材で密閉する方法を取ったり、粉塵マスクや防護服を作業員が装備するなど、様々な対策や安全確保が必要になります。

レベル1:発じん性が著しく高い

「石綿含有吹付け材」という建材が該当します。アスベストと聞いてイメージするのは大体このタイプで、綿状になっているものです。アスベストを吹き付けて利用しているため、解体時に繊維が飛び散りやすく、吸い込んでしまう危険性が高いです。ちなみに、一般住宅にはそれほど利用されておらず立体駐車場などといった大きな建造物に主に利用されています。

レベル2:発じん性が高い

「石綿含有保温材」と「耐火被覆材、断熱材」が該当します。シート状になって配管などに巻きつけられている保温材などに利用されているのが一般的です。軽いものが多いため、崩れてしまうと大量に飛散する可能性があります。

レベル3:発じん性が比較的低い

レベル1とレベル2に該当しない、その他の石綿含有建材はレベル3に分類されます。板のように硬く成形された建材で、比較的飛散しづらいです。

一般的な木造住宅でも使用されている可能性が高く、自宅の「屋根材」「外壁材」「内装材(天井や壁etc…)」などに含まれているかもしれません。

2022年4月からアスベストの関連規則が強化!

ここまでアスベストのレベルや対策について解説してきましたが、2022年からより一層規則が強化されました。2022年の4月からは以下の条件を満たした場合「アスベスト有無の事前調査結果」を報告することが義務化されました。

  • 建築物の解体する際は対象の床面積の合計が80㎡以上
  • 建築物の改造/補修および、工作物の解体/改造/補修する際は請負金額の合計が100万円以上

今までは、アスベストが含まれた建材が使われていることを前提とした作業をしていれば調査が不要でしたが、それが原則必須となったと言えます。

さらに、そのわずか1年半後の2023年10月には、上記の条件に加えて以下の資格を取得した者による調査が必要になります。

  • 一般建築物石綿含有建材調査者
  • 特定建築物石綿含有建材調査者
  • 一戸建て等石綿含有建材調査者

いずれの受講資格も実務経験が2年~11年の人材が必要であり、アスベストの解体工事は年々大変になっていくでしょう。

アスベストを使用した建物の解体工事の流れ

ここではアスベストを使用した建物を解体する場合の工事の流れを紹介します。

事前調査

図面などから対象建物の情報を確認し、現地調査を行います。その際、必要があればサンプルを採取して、アスベストの有無や含有量を確認する分析調査も実施します。

調査報告・見積もり

分析が終わったら調査結果を報告。調査結果に基づき、どのような工事をするかを決定します。また、このタイミングで、官公庁や労働基準監督署に届出も同時に行います。事前調査から報告までは1~2週間程度かかります。

工事準備

アスベストが飛び散らないように対策をしつつ、アスベスト濃度の推移も監視し、周囲に被害が出ないように準備をします。この時、必要であれば近隣住民への挨拶も行います。

アスベスト除去工事

作業員が手作業でアスベストを除去します。飛散を最小限に抑えられるように、慎重に手作業で行います。

アスベストの処分

除去したアスベストは産業廃棄物処理法の規定に基づき、専用の処理業者に引き渡して処分されます。

アスベスト浮遊状況を測定

工事完了後にも、大気中のアスベスト浮遊状況を測定して問題が無ければ完了となります。

アスベストを使用した建物の解体工事費用の相場

解体費用は、アスベストの「発じん性」レベルの分類によって大きく変わります。まず、アスベストの有無を調査する際に以下の調査を実施します。

予算は会社により差はありますが、およそ3万円~10万円が相場です。

  • 事前調査(図面調査・現場調査)
  • 分析調査(定性分析・定量分析)
  • 調査報告書の作成

また、アスベスト解体工事の費用相場は下記の通りになっています。

  • レベル1:1m²あたり1万5千円~8万5千円程度
  • レベル2:1m²あたり1万円~6万円程度
  • レベル3:1m²あたり3千円~程度

調査費用と解体費用を合わせると、一番安い一般家屋でも30万円ほどはかかってくるでしょう。

アスベスト解体工事の費用を抑える2つのポイント

解体工事をもっと安くしたい場合は、「相見積もり」と「補助金」を利用しましょう。相見積もりは、複数の解体企業に見積もりを依頼し、値引き交渉して一番安く依頼できる場所に依頼する方法です。補助金に関しては、次の項目で紹介します。

アスベスト解体工事に関する補助金

全ての地域にあるという訳ではありませんが、自治体によっては、「分析調査」や「除去工事」に関する補助金があるケースも存在します。住んでいる自治体のホームページから探してみましょう。

実際に運用されている、岡山市にある「岡山市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度」について紹介します。

アスベストの分析調査に関する補助金

岡山市の場合、アスベストが含有されているおそれのある民間建築物の調査1ヶ所につき6万円を上限に支給され、5ヶ所以上なら25万円を上限に支給されています。

詳しくは、岡山市のホームページをご覧ください。

アスベストの除去工事に関する補助金

岡山市の場合、吹付けアスベストもしくは0.1%を超えるアスベストを含有する吹付け物を含む民間建築物の除去や、封じ込め又は囲い込みの工事に要する費用を、1千万円を上限に、3分の2支給します。

詳しくは、岡山市のホームページをご覧ください。

アスベスト解体工事業者の選び方

ここではアスベスト解体工事業者を選ぶ4つのポイントについて解説します。

建築業許可を得ている

建築業許可を得ていなくても解体工事はできますが、許可証がない場合、解体工事業登録が必要で、工事費などに制限があります。あからさまに安価な金額で請け負っている業者の場合、その制限を破ったり、解体工事業登録が済んでいない、違法な業者の可能性があるため、建築業許可を得ていれば比較的安全といえます。契約を結んでしまう前に、建築業許可や解体工事業登録の有無を業者や自治体に確認しましょう。

見積もり内容

見積もりは金額だけでなく、内容を詳細に確認しましょう。内訳が省略されていると、工事終了後に予想外の金額が請求される可能性があります。見積もり内容が詳細でわかりやすい業者を選びましょう。

補助金に詳しい

自治体の補助金に詳しい業者だと、より安くするにはどうすればいいかという提案をしてくれる場合があります。上手に制度を利用できる業者を選ぶことで、お得に解体工事ができるでしょう。

経験と知識が豊富

アスベストの解体工事には高い技術や経験、知識が求められます。解体工事の経験や知識は多くの案件をこなすことで、増えていきます。企業独自のノウハウを持っている方がより高品質な工事が可能になるため、創業してからの歴史が長く、工事の実績が多い企業を選ぶとよいでしょう。

まとめ

アスベストの解体工事や流れ、費用、相場について紹介しました。アスベストは、飛散してしまうと健康被害の恐れがあり、解体工事には事前の調査や対策など、作業にはお金と技術が必要になります。自治体によって補助金があるため、うまく活用することがお得に解体工事をするポイントです。

株式会社ACTIVEなら、専門的な技術や知識を要する有資格者などに裏打ちされた実績のみならず、産業廃棄物の徹底した管理で、作業員や近隣住民への配慮を徹底しています。

岡山市でアスベスト解体工事を検討している方は、ぜひこの機会に無料相談をしてください。

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法令遵守はもちろん、安全管理や環境保全の徹底、的確な調査と除去で多くのお客様から信頼をいただいています。

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Writer この記事を書いた人

菊池 哲也 株式会社ACTIVEの代表取締役

岡山県生まれ、岡山在住。解体工事は年間300件以上、アスベスト調査除去も行う解体工事のプロフェッショナルです。創業から30年以上培ってきた豊富な知識と経験で、迅速かつ安心安全でクオリティの高い施工を行っています。岡山で解体工事のことならお気軽にご相談ください。

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