解体工事をスムーズに進めるには、重機の存在が欠かせません。ところが、解体を考えている建物の敷地や道路が狭いと、重機を使った工事ができるか不安に感じてしまうでしょう。
そこで今回は、解体工事に使われる重機の種類やサイズを解説します。使用するリスクや事故を減らすための業者選びのコツも解説するので、重機を使うことに不安を感じている人は、ぜひ参考にしてください。
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解体工事に使用する重機の種類
解体工事で使用する重機は油圧ショベルがメインです。解体する建物の大きさに合わせてサイズやアタッチメントを交換します。
住宅の解体に使われる重機
住宅の解体には、油圧ショベルの先端部分(バケット)を別のアタッチメントに交換して使用します。バケットはすくう作業を得意としているので、解体工事には向きません。そのため鉄筋を切断したりコンクリートを粉砕したりできるアタッチメントに交換する必要があります。
ここでは、解体工事でよく使用されるアタッチメントを解説します。
グラップル(フォーク)
グラップルは、はさむ作業を得意とするアタッチメントです。住宅の屋根や壁などをつかんで壊す作業で使われます。壊した部材を仕分けるような細かい作業も可能です。
ブレーカー(ハンマー)
ブレーカーは先端にある棒状の金属で、コンクリートやアスファルトなどを粉砕するために使われます。住宅の解体工事では基礎部分を壊す作業に役立ちます。
カッター
ペンチのような構造をしているカッターは、はさんで切断する作業を得意とするアタッチメントです。コンクリートや鉄筋も切断できるため、木造よりも鉄筋コンクリートや鉄骨で造られた住宅の解体で活躍します。
小割圧砕機・大割圧砕機
ブレーカーと異なり、はさむ力でコンクリートを粉砕するのが小割圧砕機・大割圧砕機です。大割圧砕機で砕いたコンクリートを、小割圧砕機を使ってさらに細かく粉砕します。
ビルの解体に使われる重機
油圧ショベルのブーム・アームを特別仕様にすると、ビルの解体にも使用できます。通常の油圧ショベルよりもアームが長い「ロングアーム」や、アームの接合部分が1ヶ所多い「ツーピースアーム」などが代表的です。
解体工事に使用する重機の大きさ
解体工事で使われる重機サイズは、油圧ショベルのバケットの容量で6種類に分けられます。解体業者に事前確認しておけば、敷地内の整理や近隣への連絡などの準備が行えます。解体工事が始まる前にどのくらいの大きさの重機が使われるのか確認しておきましょう。
サイズ | 特徴 |
ミニサイズ | 全幅約1m、全長約4m最も小さいサイズ |
0.1m3サイズ | 全幅約1.7m、全長約4.5m別名「ミニユンボ」小回りが利く |
0.2m3サイズ | 全幅約2m、全長約5.2m別名「コンマニ」木造住宅の解体に使われ、やや小さい |
0.25m3サイズ | 全幅約2.2m、全長約6m別名「コンマニーゴー」木造住宅の解体に使われ、よく見かけるサイズ |
0.45m3サイズ | 全幅約2.5m、全長約7.3m別名「コンマヨンゴー」大きめでRC造の建物の解体に使われる |
0.7m3サイズ | 全幅約2.8m、全長約9.4m別名「コンマナナ」高さのあるRC造や鉄骨造の建物の解体に使われる |
解体工事で重機が使用できないケース
解体工事をスムーズに進めるうえで欠かせない重機ですが、場合によっては使用できないケースも考えられます。人力で解体することになれば、解体工事期間が延び、費用も高額になる可能性があります。
ここでは、重機が使用できないケースを状況別に解説します。
人通りや交通量が多い
人通りや交通量の多い道路付近の建物を解体する場合は、重機が使用できないかもしれません。重機が道路に停止することで、人が通れなくなったり渋滞が起きたりする可能性があるからです。
また、道路を工事目的に使用する際は、工事場所を管轄する警察署長の許可が必要です。スムーズに許可を得るためにも、夜間や平日などの交通量がより少ない時間を選ぶとよいでしょう。
解体工事現場に重機が入らない
道幅や障害物によって工事現場に重機が入れないケースも考えられます。たとえば、ミニサイズの重機でさえ通れないほど道幅が狭い場合や、電柱などの障害物によって乗り入れができないこともあります。
ほかにも現場が奥まった場所にある、もしくは階段を超えなければならない場合には、重機の搬入が難しいでしょう。無理やり進入しようとすると事故のリスクが高まります。安全面から人力での解体になる可能性も視野に入れておきましょう。
重機での解体工事は事故リスクが高まる
解体工事をスムーズに進められる重機ですが、事故リスクが潜んでいます。重機は人力では動かせない大きなものを運べます。しかし、壊した壁や運搬物が大きいほど人を下敷きにしてしまうリスクが高まるのです。
また、サイズの大きい重機は車体下部の死角が多いので、操作時には人が通っても気づきにくいことがあります。通行人に気づかずに接触してしまうと、大きな事故に発展する可能性があるので、作業時は適切なタイミング・場所に誘導員を配置することが重要です。
事故リスクをなるべく抑えるためには、誘導員配置など適切な工事管理が可能な信頼できる解体業者を選ぶことが大切です。
信頼できる解体業者を選ぶコツ
最後に、信頼できる解体業者を選ぶコツを3つ解説します。工事中はもちろん、工事前・工事後もトラブルが起きないようにするには、ポイントをしっかり押さえておきましょう。
解体許可や資格を保有しているか
解体工事を依頼する際は、解体許可や重機の運転資格を保有しているかを必ず確認しましょう。解体工事を行うためには解体工事業登録、一定金額を超える解体工事には建設業許可が必要です。また、重機の運転には免許と資格が必要です。
登録や許可、資格もない業者は明らかに信用できません。解体工事の見積もりを依頼するときに、登録や許可を受けているか確認しておきましょう。不審な点がある場合は、都道府県などに問い合わせて確認するのがおすすめです。
契約書や見積書の内容が明確であるか
信頼できる解体業者を見極めるためには、契約書や見積書を工事前に発行してもらい、内容が明確に記載されているか確認しましょう。簡単に目を通すだけで終わらせず、工事内容や責任の所在まで確認することが大切です。
見積書は「一式」とあいまいな表記ではなく、項目ごとに詳細を記載している方がよいでしょう。使用する重機の台数が多く、サイズが大きいほど金額が高くなります。どのような重機を何台使うのかも明確にしてもらいましょう。
解体工事を自社で行っているか
なかには、工事受注のみで下請けに工事管理まで丸投げする業者もいます。仲介手数料が上乗せされるだけでなく、工事品質や安全管理にも影響を与えます。工事前の打ち合わせ内容が下請け業者に伝わらず、工事が予定通り進まないリスクがあるのです。
工事の受注を行った業者が現場に足を運び、工事管理をしっかりしてくれるのであれば、工事リスクもより低くなるでしょう。また、すべての工事を自社で行っている会社を探すのも手段のひとつです。自社施工では事前打ち合わせから工事、廃棄物処理まで一貫して任せられるので、解体工事を安心して進められるでしょう。
まとめ
解体工事を効率的に進めるには、重機の存在が欠かせません。使用する重機は、解体する建物の種類や敷地の広さに応じて、サイズとアタッチメントの使い分けが必要です。
解体工事をスムーズに進められる重機ですが、状況によっては使用できないケースや事故リスクが高まることもあります。予期せぬ工期延長や事故を起こさないためにも、工事を安心して任せられる解体業者を選びましょう。